ターニングポイント
俺が空になった瓶を置いたのと、彼女が浴室から出てきたのは同時だった。


振り返ると浴室からもれる明かりで陶子さんの姿がはっきりと見えた。


やばい。


薄いスリップの下に、見間違いでなければ、彼女は何も付けていなかった。


これ以上見てはいけないと、慌ててベッドに戻ろうとしたら、腕を掴まれた。


振り返ることができずに硬直する。


「私にもミネラルウォーターちょうだい」


「ごめん、全部飲んだ」


「そう」



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