ターニングポイント
それはよく言われた。


身長は高い方だ。


高校に入学した当初、いろんな部に声をかけられた。


しかし、ひじの故障のことを言うと、どの部の勧誘も蜘蛛の子を散らしたように去っていった。



中学時代は、事情を知っている野球部の顧問が2年の時に担任になり、半強制的に生徒会副会長にさせられた。


3年になると、部活をやっていない、副会長の経験がある、という理由で生徒会長に立候補させられた。


ほかに立候補者がいなかったせいで、自動的に生徒会長になった。


ひじの故障でくさった俺が非行に走らないように、という顧問の陰謀だったとしか思えない。


それでも、生徒会という居場所があったおかげで、中学時代は比較的楽しく過ごせた。


顧問には感謝しなければならないかもしれない。



しかし、高校に入って4ヶ月、俺はまだ自分の居場所を見つけられずにいた。





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