青汁とカプチーノ



チビだし。
顔ビミョーだし。


…あぁ。落ち込むっ。

学校で本性出しちゃった…。
後悔してもしかたない。
誰かに見られてたら……。

「はぁ〜………。」


俯いていると

後ろから

優しい声が聞こえた。




「紗梨ちゃん、大丈夫?」



……ズキューーーン!!!!



ほしかった!待ってたよ!
その理想の言葉っ!!


ドキドキドキドキ。

そのクールな声に、
期待を膨らませて
振り向くと……


「くっ、倉井くん!!!」


そこにいたのは倉井慶太。

隣のクラスで、学年一の
モテモテ男!!!


カッコイイから
女寄り付きまくりだけど
彼女はいないし……

女好きなわけでもない。

性格もいいってさ♪



「痛くない?
血も出てるし、保健室行こ。」


……優しーーー!!!!


さっきのチビ男とは
大違いっ!


本当のイイ男っていう
のはこういう人のことだ。


「うん……。」


そう言って、立ち上がろう
としたとき………



倉井くんがスッと
手を差し延べてきた。


「えっ……。」


戸惑うあたしを見て
倉井くんは小さく
頷いてみせた。

マジで……。

手…とっちゃう??!


「ありがと………。」


あたしは、さっきの
絆創膏をポケットに
突っ込むと、その手を取った!!


ぐいっ。



てっ…手を握るなんて
予想外の展開に


自分の顔が熱くなっている。



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