青汁とカプチーノ



腹の底から出た明るい笑い声は
小学生みたいな声だった。


こんなにはじけて会話したのは
言いたい放題に会話したのは
いつぶりだろう…。



すごいスッキリ。



「そんなにデカイ口開けて
笑う宮澤、初めて見た!」


「はぁー?うるさい!」


「いつもおしとやかに
上品に笑うのにな!!」


あんたのせーだって。

そう心で呟いて、
少し口を尖らせて言った。


「いつもこうだからっ!」


楽しくて楽しくて。

誰にも教えたくない。
この秘密基地を。

「おーい、兼山〜!

なにしてんだー?」


先輩従業員が
チビ男…いや、智を
呼ぶ声が店に響く。


「はい!今行きまーす!

じゃ、またな!!」


智は元気な返事をして、
仕事に戻った。


言い返すのに夢中で

…智と喋るのが楽しくて
すっかり食べるのを
忘れてた青汁プリンを
口を最大サイズにして
パクッと食べる……。



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