青汁とカプチーノ
痛い痛いっ!
足踏んでるっ!
てか、人数多すぎ!!!
かたまりすぎだよー…。
おしくらまんじゅう
になりながらも
なんとか食堂に流れ着いた。
(無人島かっ!!)
「紗梨ちゃんお待たせ〜!」
女の子たちが学食
を持って席に着く。
ずらりと並ぶと
ナンチャラ委員会の
議会のテーブルみたい…。
しかもその中で
弁当なのはあたしと
麻里だけじゃんっ!!
「じゃ、食べよか!」
その一言にみんなは
一斉に手を合わせた。
あ、なんか今度はお坊さん
の修業みたいだ……。
「いただきまーす!!!」
全員の声がハモったその直後、
「で、紗梨ちゃん!!」
また気持ち悪いくらいにハモる声。
「な……何?!」
本題入るの早。
そんなにハモると
怖いんですけど……。
「そっちから先に聞いていいよ?」
「あ、いいよ!そっちからで!」
「ううん、先に言って♪」
なんか今度は
女の子たち同士で
順番の譲り合いなんか
始めちゃったけど?!
本題遠退いてる!!
さっきの勢いとハモり
はどこ言ったんだよ?!
「え〜、やっぱり、愛華ちゃん
から言っていいよ〜!」
「や、やっぱり中川さんから♪」
まだやってんのっ!!
女の子って大変だ〜っ。
人数多すぎだから
こうなるんだろっ…。
もうここらで……
「じゃ、中川ちゃんから!」
とあたしが一言声かける
だけで…譲り合い終了!!
「えっと〜、紗梨ちゃんは
社会見学、どこ行くの?」
「私も同じこと
思ってたぁー!!」
「私も!!」
「あたしもー!」
だったらさっきの
譲り合いは何だったのさ!!!
「教えてー!
どこ行くのー?!」
周りを見ると同じクラス
の男子はもちろん
違うクラスの人も
こちらをジロジロと見てる。