青汁とカプチーノ
出会いの春??!
「おはよー♪紗梨ちゃん!!」
みんなすっげ〜笑顔だ。
「おはよぉ。………。」
作り笑顔もちょっと
疲れてきたー……。
今日はすでに30人
くらいにおはようを
言われてる。
今日もカッコイイ人、
いなかったなぁー……。
毎日こんな朝を迎える。
ぼーっとしてても
口が自然におはよう
とか反応しちゃってる。
ただ、作り笑顔には
まだ疲れてしまう……。
なんかヒクヒクしてきた。
「ねぇねぇ、今日の紗梨
ちゃんの髪型、かなり可愛い
よねぇー!!」
「うんうん!!私も
あの髪型したいなぁー!!」
廊下の真ん中を堂々と
歩くあたしを見ながら
ヒソヒソと話す女の子たち
の小さい声が聞こえる。
みんな、あたしの話ばかり♪
女子の憧れの的!!!!
(売れてない1番安い
ヘアーメイクの雑誌を
パクってるだけだけど。)
教室に入ってもみんなの
視線はあたしに集中。
「紗梨ちゃん〜!!
この香水、どこで
買ったの〜?!
いい匂いだねぇ〜!」
あたし、香水嫌い。
「これはね、ヒミツだよ♪」
とか言ってるけど
実は…サンプルです。
ほら、街とかで
よく配ってるやつ。
とことん、お金を
ケチるお姫様です…。
一般庶民ですから。
なんたって1ヶ月
5000円ですから。