暖めますか?【短編】

俺の方はと言うと、まだ自分の気持ちがよく分かっていなかった…。
好きなのか…何なのか…


「俺の話、聞いてるのか?」


熱心に話されてるとこ申し訳ないが、先輩聞いてませんでした…。
やれやれと言った感じで先輩が続ける。


「だから〜今週の土曜日は、クリスマスでしょ?その日知美ちゃんを、ランチでも誘おうかなって話よ。」


そう言われ改めてカレンダーを見ると、確かにクリスマスは今週末に控えていた。
どうりで寒い訳だ…。
彼女も居ない俺にとって、まさにクリスマスはどうでもいい行事なわけで。


「げっ?マジ?お前クリスマス気付いてなかったの?これだから奥手のお坊ちゃまは……」


と先輩に言われる始末。
あまりにも先輩が馬鹿にするから反撃に出る!



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