暖めますか?【短編】

…肩を落として。


断られたな…先輩の様子で一目瞭然だった。
案の定、机の上に弁当を置くとハァ〜とため息をついて、断られた〜と言う。
いい気味だと、笑いを堪えていると…もう一言付け加えた。


「彼氏がいるんだって…。」


その言葉は予想外…。
まぁ確かに可愛いし、居てもおかしくないが…
俺の一目惚れも終了?


くしくも何も進展が無いだけに、ダメージも少ないが…。


「明日から食堂な〜」


火の消えかかった先輩は、おもむろに立ち上がるとそう言い残し、自分の弁当を持って席に戻っていった。


俺の恋も、初一目惚れもこれにて終了……







……するはずだった。






< 13 / 51 >

この作品をシェア

pagetop