暖めますか?【短編】
…肩を落として。
断られたな…先輩の様子で一目瞭然だった。
案の定、机の上に弁当を置くとハァ〜とため息をついて、断られた〜と言う。
いい気味だと、笑いを堪えていると…もう一言付け加えた。
「彼氏がいるんだって…。」
その言葉は予想外…。
まぁ確かに可愛いし、居てもおかしくないが…
俺の一目惚れも終了?
くしくも何も進展が無いだけに、ダメージも少ないが…。
「明日から食堂な〜」
火の消えかかった先輩は、おもむろに立ち上がるとそう言い残し、自分の弁当を持って席に戻っていった。
俺の恋も、初一目惚れもこれにて終了……
……するはずだった。