暖めますか?【短編】
*一目惚れ
「ハァ〜……。」
朝から続いた会議もようやく終わり、重たい会議資料を持ちながら自分の部署への帰り道。
長い廊下をため息は吐きながら歩く俺。
加藤拓海<23歳>
新卒でこの広告代理店に入社した。期待されてる事は嬉しいが、資料について朝から社長に突っ込まれ、肩を落としての帰り道。
「会議お疲れ〜!飯買いに行くぞ〜!」
もう1つ深いため息を吐いた時、後ろからポンっと肩を叩かれ俺に喋りかける。
落合拓哉<25歳>
俺の先輩。
顔も性格も良く、いい先輩なんだけど、女の人に対してはカルイというか…手が早いというか…。
「拓海!コンビニに飯買いに行くぞ!」
黙って肩を落として歩く俺に向かって、先輩が呑気にもう一度言う。