暖めますか?【短編】

そうだ!きっと夢だ!


そう思って頬をつねってみる…。…どうやら夢じゃない。


夢じゃないって事は…
現実か………


真っ直ぐ俺を見て、真っ赤な顔をして、返事を待ってる知美ちゃん…。



「…あのさ、ちょっと待って。」


そう言って大きく深呼吸する。
その様子を不思議そうに見る知美ちゃん。
フゥ〜っと息を吐いて、知美ちゃんを真っ直ぐ見る。




「…初めて会った時、コンビニであなたを見た時、俺は恋に落ちました。だから俺の方こそ、俺と付き合って下さい!」




そう言うと、知美ちゃんは少しびっくりした様子だったが、すぐに微笑むと涙を溜めて頷いた。





「「……よかった。」」





また2人の声が被り、2人で目を合わせ笑う。
静かな公園に笑い声が響いた。



< 46 / 51 >

この作品をシェア

pagetop