暖めますか?【短編】
【おまけ】
「そうだ!色々質問していい?」
「質問?いいよ。」
雪の降りだす中急いで車に乗り込むと、気になっていた事を知美ちゃんに聞いてみた。
「えっと…まずは、いつから俺の事好きになってくれたの?」
「…言わなきゃダメ?」
「うん。」
「…一目惚れ。」
「え!?……じゃああのクリスマスの時の彼氏は?」
「彼氏?……もしかして弟の事?」
「弟!?」
「うん弟。」
「じゃああの涙は?」
「え?目にゴミが入って…あっ!だから、お店に来た時あんな事言ったんだ。」
「………勘違い?俺の…。」
「うん。でもブーツ嬉しかった。あれから毎日制服に付けてたのに…来てくれないんだもん……。」
「………。」
「もしかして、もう会えないのかな…とも思ったんだけど、バレンタイン前になって拓海さんの先輩がまた来るようになって。それで、もうチョコ渡してもらって告白しなきゃって…。」
「あっ!先輩、今日知美ちゃんに何か渡さなかった?」
「あっ!制服に入れたまま忘れちゃった!……何だったの?」
─もう居ないよな……