死発列車
「………残り1分…………短い時間だったけど…今日はありがとうございました…。…まぁ爆発してもまだ負けと決まった訳でもないし…引き分けも考えられるだろ…。ただこれが爆発したら私は死ぬ……後をよろしくな……。まだ30秒前だけど……さぁ…………離れてくれ………」

「……刑事さん………」
「…おいっ……!そんな……死ぬなよ…!やめてくれ……!!」
柄本が大原を抑える。



「…ありがと……じゃあ……切断します……!!」





パチンッ………


[3両目]
……
……………
…………………
彰宏が2両目から目を離す…。

ナミ………



「……『黄』を切ります………。いいでしょうか……?」
松川が言うと車内は静まった…
「……あぁ…そうしようぜ……。」中嶌がめんどくさそうに言った。意外にも中嶌が承諾したため他の人たちも流れで首を縦に振った。

「………爆発しても引き分けになるだろうな…。大丈夫だ……あなたたちなら最後の爆弾だって解除できる…!……………………なんだか寂しいな……いろいろありがとう……。」
「……ちょっと………」
木南がとめようとするが行動に出ない…。
残り15秒で代わりに切るなんて言ってられなかった…。
それどころか他の人たちが後ろにさがったため取り残され、結局自分もさがっていたのだ…。

「……では、また…………」

その時だった…!!

「………おっ…おいっ!何を……!!」
突然 彰宏がペンチを奪い即座に『黒』のコードを切断した…!!
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