死発列車

3両目があった方へ目をやると…左右に住宅や道路…下には線路…そして線路の先にはホームと、この車両と繋がっていた1から3両目がすでに小さくなって見えた…。
「…どういうこと……！？」
誰もがその光景に目を疑った。
車内がざわめき始める。
「……どうなってんだよ…！…おい！運転手…！！」
体つきがいい若い男性は怒鳴りながら運転席へ行った。
「…お前何して………！」
突然 彼の言葉が止まった…。
再び車内のざわめきが静かになっていった…。
「…どうした！！」
大きな声で尋ねる。







「……………いない……。」

車内が完全に静まり返った。

「……え！？」

乗客が次々と運転席へ集まる。

「……嘘だろ…」

運転席は空っぽだった…。

誰も運転席にいないのに列車はどんどん加速していった…

「……うわぁーー！どうなってるんだ…！！」
強そうに見えた彼は腰が抜けて座り込み、頭を抱えてしまった…。

自分も何をしていいのか分からない…ただ立って目を泳がせていた…。
なぜ自分たちがこんなゲームに参加しなければならなかったのか…この時は全く理解できなかった…。