死発列車
「……うっし!行くか!……チェリー、じゃあな!」
チェリーが優しく鳴いた。
外は寒く、一瞬身体が震えた。
駅までは徒歩で30分。長い道のりだが、あせらずゆっくり行くことにした。
朝早く家を出るのは何年振りだろうか…。辺りはまだ薄暗く小鳥のさえずりがかすかに聞こえる。
近所に住むおじさんがジョギングしながらこちらの方向へ行く。
「…おはようございます!」
「…おぉ…おはよう!……今日は早いんだな!」
その場でジョグをしたまま話している。
「…えぇ。ちょっと地元に帰る用事ができたもんで…」
「そうか…。んじゃ気をつけて行ってくるんだぞ!」
「はい。ありがとうございます。」
軽く会釈をするとおじさんはすぐにいなくなった。
ようやく駅に着き、切符を購入した。まだ余裕があるため、切符売り場の近くにあるコンビニで立ち読みをするも、店内が狭く気まずかったためすぐ出た。
辺りにちらほらと人が見えはじめ、電光掲示板を見ながらおどおどしている人や部活用バッグを持ち切符売り場の前で甲高い声で笑っている高校生らが目についた。
そろそろホームへ行くか…
4両編成の列車が停まっていた。
始発を乗るのは初めてだが、たいして特別な気持ちを持っている訳でもなかった。
何も考えず最後尾の4両目に乗り込む。
金があれば特急に乗れたのだが…長い道のりだ…ゆっくり寝てよ…。
そう思いボックス席を占領した。
そして座ってると携帯電話が振動した。
車内が静かなため、辺りにその音が響いた。
急いで携帯を確認すると今日会う予定の中学の同級生からのメールだった。
返信を終えると同時に列車のドアが締まる…。
悪魔のような時間がこれから始まろうとしていることに誰もが気付くはずがなかった……
チェリーが優しく鳴いた。
外は寒く、一瞬身体が震えた。
駅までは徒歩で30分。長い道のりだが、あせらずゆっくり行くことにした。
朝早く家を出るのは何年振りだろうか…。辺りはまだ薄暗く小鳥のさえずりがかすかに聞こえる。
近所に住むおじさんがジョギングしながらこちらの方向へ行く。
「…おはようございます!」
「…おぉ…おはよう!……今日は早いんだな!」
その場でジョグをしたまま話している。
「…えぇ。ちょっと地元に帰る用事ができたもんで…」
「そうか…。んじゃ気をつけて行ってくるんだぞ!」
「はい。ありがとうございます。」
軽く会釈をするとおじさんはすぐにいなくなった。
ようやく駅に着き、切符を購入した。まだ余裕があるため、切符売り場の近くにあるコンビニで立ち読みをするも、店内が狭く気まずかったためすぐ出た。
辺りにちらほらと人が見えはじめ、電光掲示板を見ながらおどおどしている人や部活用バッグを持ち切符売り場の前で甲高い声で笑っている高校生らが目についた。
そろそろホームへ行くか…
4両編成の列車が停まっていた。
始発を乗るのは初めてだが、たいして特別な気持ちを持っている訳でもなかった。
何も考えず最後尾の4両目に乗り込む。
金があれば特急に乗れたのだが…長い道のりだ…ゆっくり寝てよ…。
そう思いボックス席を占領した。
そして座ってると携帯電話が振動した。
車内が静かなため、辺りにその音が響いた。
急いで携帯を確認すると今日会う予定の中学の同級生からのメールだった。
返信を終えると同時に列車のドアが締まる…。
悪魔のような時間がこれから始まろうとしていることに誰もが気付くはずがなかった……