死発列車
それは駅のホームで待ち構えていた。ホームは黒い服を着た男が何人か立ってマシーンでこちら側を狙っていた。
そして次の瞬間!
ボシュッ!!
「うわぁっ!!!」
無数のバレーボールが駅のホームから飛んできた。
数知れないボールの攻撃に痛がる声や小さな悲鳴が聞こえはじめていた。
これぐらいのトラップなら大丈夫だろ…
そう思った瞬間だった!
「わっ!!!……わぁァアアア!!」
誰かの叫び声が聞こえた。
驚きのあまり手を滑らせるところだった。
もはやその叫び声は誰なのか、何があったのか気にかけられる状況ではなかった…。
水戸駅を過ぎるとボールの嵐は止んだ…。恐る恐る目を開けると、自分の前にいるはずだった男性がいなかった…
当たりどころが悪かったのかその男性は手を離してしまったらしい…
「…もういい加減に降ろせー!!」
ラインは大きく叫んだ…