死発列車
「た…立川!」
立川が喘ぎながら一生懸命体を振ってタランチュラを落としている。
「きゃっ…!」
立川の右手にタランチュラがよじのぼっている…
「……立川ぁあ!!」
ラインは一瞬手を離しそうになった。
しかし、『死』というキーワードが頭を遮り、体にブレーキをかけた。
何もしてやれない自分に苛立ちを感じながらも、横でぶらさがる立川をただ見ることしかできなかった。
「…もうっ!!」
その瞬間、立川が右手を離してタランチュラを振り落とした!
「……立川!!…よせっ!!」
「……よいしょ…!!……ふぅ…」
立川は勢いをつけてまた吊り革を両手で掴むことに成功した。
激しい心臓の鼓動がおさまった…
「…よかった…。ホントによかった…。さすが……陸上部だな…」
ラインからは深いため息が出た。
「一体誰がこんなゲームをさせてるんだ…」
残るプレイヤーは7人…