死発列車



遂に残り5人となったが、ラインも限界が近かった…

何度諦めようかとしたことか…死ぬのが怖い…


それだけが頭をよぎる。




………
……………

「……兄ちゃんよぉ…俺はあんたに会えて…本当によかったぜ…」

江口が突然かすれた声で話しかけてきた。

「…何言ってんだよ!」

ラインは言ったが、声が江口にとどかない…


「………俺は…もう話ができる奴はいないと思っていた……妻もいなくなって…昨日会社もクビになってよ……もう行くところがなくなっちまったんだ…………やけ酒しちまってよ……今日がこんな日ならもっとましなことすればよかったよなぁ…!…………でもありがとよ……俺の話を聞いてくれたのはあんたが最初で最後だったよ……なぁ…ラインっていったっけ…?………もし俺の離婚した妻に会ったらこう言ってくれないか……」
ラインは首を一生懸命振って江口が考えていることを止めようとした…




「…お前は俺のことはもう嫌いかもしれんが、俺はお前のことをいつまでも愛してる……だから許してくれ………ってよ………」
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