死発列車
「…本当よ!!アナウンスでは…参加者が12人だっていってた……最初の……女の子と母親で2人……」
「…分かったよ…!もういい…」
立川は亡くなった人を順番に数えようとしたが、左藤はそれをとめた。
そう…確かにすでにこの時点で9人のプレイヤーが吊り革から手を離した。
最初の親子、バレーボール攻撃によって落ちた男性、大館、阿田千、外国人女性、田端、江口、そして先程の母親…すでにこの1時間で9人の命が失われている。
だが残るプレイヤーは3人で、赤ん坊が数えられていたのなら最初のアナウンスは13人と告げられるはずだ…
…ということは赤ん坊を含めて実質2人残ることができる。
一人でも多くの命が助かると理解した左藤は服を赤ん坊ごと吊り革に縛った。
すごい体力…
ここまできてもまだ余裕が見られた…
このゲームは左藤が勝つ……
二人はそう思った。
「これで大丈夫だろ…。」
左藤がなぜか電車の進行方向ではなく、ラインたちの方に体を向けた。
「…俺……死ぬよ…」
「…えっ!?」
二人は驚く。