死発列車
……あのとき私は偶然ラインに会った訳ではなかった…。
前々からラインが仕事の時になると必ず始発の1両目に乗ることを知っていた…。
それはラインと同じ職場で働く、私の友達からの情報だった…。
私はその日に偶然を装ってラインに思いを伝えようとしていた…
今まで何度もその気持ちを伝えようと、何度か試みたが…いつもあなたは目的地で下車してしまうのを見るばかりだった…
……まさかこんな形ですぐに別れが来るとは思わなかったし、私が今回こそ気持ちを伝えようと覚悟を決めて手紙まで書いたのに………
…あの出来事は大きな誤算だった…
あんなゲームを一体誰が…?
そして電車が停まり、そこから迎えの車が来ると、勝田駅まで戻った。
スーツを着た男にホームへと案内されると…
「…おめでとう……立川さん…!」
拍手をしながら男が近づいてきた。
「………………!!………あ…あなた…?!」
立川はその場で棒立ちになった…