死発列車


「……おいっ!てめぇら!!何してんだよ!…おめぇもだよ!!」

中嶌が白井を軽くつついた。

だがその瞬間白井の強張っていた表情はみるみるうちに崩れだし、遂に泣き出してしまった。



「…このガキゃ泣けばいいと思うなよ!!おいっ、てめぇこっちでぶっ殺してやる!!!」
思い通りにことが進まない中嶌の怒りは頂点に達していた。






すると…




「…あん!?なんだ!?」
木南が突如 間に入る。


「……いい加減にしてよ!探したければあなたたちで勝手に探せばいいでしょ…!?わたしたちまで巻き込まないで…!!」
木南の声は震えていたが、その言葉には力強さがあった。
中嶌はまた何かを言おうとしたが、松川がそれを止める。

「…この子たちが言っていることは何も悪くないんだ。ここは私たちだけで探そう…!」

「……チッ!」
中嶌は2人を睨みつけ舌打ちをすると捜索を再開した。




「…残り80分か…。」

松川が小さくつぶやく。





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