死発列車
柄本 幸嗣(つかもと こうじ)は昔からキレやすく、その性格により周囲から避けられてると感じることがしばしばあった。
ただ相手に筋が通った話をされた時は、素直にさがることが多い。
今までの争いはことごとく暴力で解決させていた柄本だったが、最近できた彼女にそれを指摘され、少しずつ抑えるよう彼なりに努力してる。
現在彼女と同棲をして結婚前の幸せな生活が大きく影響していた。
体が大きいことを利用して工事現場での力仕事に励んでいるのだが、監督の指示が気にくわなかったため言い争いになり、結局そこはクビになってしまった。
今は電気工事の仕事に就き、高いところで常に死と隣り合わせの生活を送っている。
そんな職種のせいか、彼にとって死ぬことはたいして恐くはなかった。
むしろこの場で爆弾を探して解除しなければならないという神経を使うことに対して不満を持っていたのだった。
……くそっ!なかなか見つからねぇ…!!
すると……
ピンポーン…
「…只今3両目にて爆弾が発見されました…残り1つです……」
「…ふざけんな!!」