死発列車
3両目では再び松川が見つけ出した。
3両目から大喜びしている声が2両目の静かな車内に突き刺さった。
「……ダメだ…」
木ノ本がつぶやく小さな声は、美倉の耳には届かなかった。
それでも大原が諦めずに探す姿に後押しされ、再び何人かは探しはじめた…
無言になって無我夢中に爆弾を探した。
「……やっぱり…あたしも探すよ…」
声がした方に振り返ると木ノ本が立っていた。
彼女の勇ましい姿に驚いたが美倉は冷静になって考える…
「……無理しないで…大丈夫だから…」
「…いや…でももうこうなったら探すしかないかなぁ…って……………」
美倉の言葉に割入って言う。
誰もが捜索を続けながら2人の会話に聞き耳をたてる…
眉をひそめて自分を見つめる美倉に気づくと木ノ本は吹き出した。
「……クスッ…そんな目でみないでくださいっ!もう大丈夫です!……ほら…!こうしている間にもあっちは探してるんですよ…!私たちも探しましょう……!」