ばあちゃん
ばあちゃんっ子
「ばあちゃーーん!」
「「はーい」」
ばあちゃん。
そう呼ぶといつも2つの声が帰ってきた。
「小さいばあちゃんのほう!!」
「なんだい??」
腰が曲がって白髪のひいばあちゃん。
小柄だった私と変わらないぐらいの小ささだったので、小さいばあちゃん。
いつも優しくて可愛いばあちゃん。
「小さいばあちゃん!!お菓子買いに行ってくる!!」
「はいはい。」
幼稚園から帰った私はいつものように、ポテトチップスの九州醤油を買いにいく。
「またばあちゃんからお金とって……」
「うるさいなぁ…大きいばあちゃんにはお菓子あげない!」
それに比べ、喧嘩も絶えなかった大きいばあちゃん。
まだ元気で、腰も曲がってなくて、私より大分大きかったから大きいばあちゃん。
小さい頃、母が仕事の関係で一緒に暮らしてなかった。
だから三歳ぐらいまではずっと、このばあちゃん二人とじいちゃんの家で暮らしていた。
小学生になってからも、両親が仕事から帰るまでばあちゃん家にいた。
だから一日のほとんどは3人と一緒。
根っからのばあちゃんっ子だった。