歩きだした夏-きみに逢いたくて-
まさか・・・遥斗さんに会えるなんて。やっぱし憧れの人だよ。・・・オーラが違う。



「なぁ光輝。そういえばさっき、何か悩んでるように見えたけど。」



「実は・・・。」



僕は遥斗さんに全てを話した。隼人達の事。真奈との事。いままで溜め込んでいた事全てを。



遥斗さんは頷きながら、真剣な顔で話しを聞いてくれた。



「なるほど。親友達が恋人同士にねぇ。・・・なら光輝も迷う事ないじゃんか。真奈ちゃんに自分の気持ちを伝えなきゃ!!」



「そうなんですけど・・・。」


確かにそうだ。隼人達が付き合ったなら、2人に遠慮しないで真奈にアタックできる。



「頑張って赤い糸を結びに行かないとダメだぞ!!」



遥斗さんが肩を叩きながら言った。



えっ??それは滝が言ってた言葉だよ??



「それ・・・親友から聞いた事あります。」



すると遥斗さんは一瞬驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になった。



「そういえば1年くらい前にも・・・ここで今の光輝みたいに悩んでる子に言ったなぁ。」
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