歩きだした夏-きみに逢いたくて-
それって滝の事じゃないかな??あいつ、あの言葉を誰かに教えてもらったって。




「そいつの名前・・・滝口って言いませんでしたか??」



「そうそう。そんな名前だったねぇ。」




やっぱし滝だったか。赤い糸の話しをしてくれたのって・・・遥斗さんだったのか。



「なら話しは早いな。真奈ちゃんの小指に赤い糸を結びに行きなよ。思い付いたら即行動しなきゃ!!チャンスの神様が与えてくれてるはずだから!!」




遥斗さんに励まされたら・・・勇気が沸いてきた。いや、勇気をもらった。




チャンスの神様・・・見ててくれよ。必ず真奈の小指に赤い糸を結びつけてやる。




真奈・・・君が誰よりも愛しい。




「遥斗さん。ありがとうございました!!」




さっきまで目の前の道が暗雲で見えなかったのに・・・・今なら透き通るように先が見えるよ。




「光輝!!君なら叶うさ。信じれば叶わないものはないからね。いつか芸能界でまた会おう!!」




「はいっ。俺の名前・・・覚えていてくださいよ!」




遥斗さんに別れを告げてバイクに跨がる。




帰ったら真奈に連絡しよう。
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