光の射す方へ
3
「みんな、宿題はちゃんとやってきましたか?」
斉藤菜美(さいとうなみ)の言葉に、4年3組の生徒は一斉に手をあげた。
菜美は思わず微笑んだ。
―――あれ?
ふと、その中で一人だけ手をあげていない生徒がいるのに気づく。
「風見さん」
名前を呼ばれ、理帆子はビクッと体を震わせた。
「宿題できなかったの?」
「・・・」
以前から無口でおとなしい生徒である。しかし、今日の理帆子は特に生気が抜けていた。
「難しかったのかしら?」
「・・・」
何を言っても応えようとしない。
「みんな、ちょっと自習してて」
プリントを配ると、菜美は理帆子を廊下へ連れ出した。
斉藤菜美(さいとうなみ)の言葉に、4年3組の生徒は一斉に手をあげた。
菜美は思わず微笑んだ。
―――あれ?
ふと、その中で一人だけ手をあげていない生徒がいるのに気づく。
「風見さん」
名前を呼ばれ、理帆子はビクッと体を震わせた。
「宿題できなかったの?」
「・・・」
以前から無口でおとなしい生徒である。しかし、今日の理帆子は特に生気が抜けていた。
「難しかったのかしら?」
「・・・」
何を言っても応えようとしない。
「みんな、ちょっと自習してて」
プリントを配ると、菜美は理帆子を廊下へ連れ出した。