光の射す方へ
「風見さん、何かあったの?」



しゃがみこんで見て、初めて気づいた。理帆子の頬が赤黒く腫れていたのだ。



「どうしたの、この頬!」



「・・・こけたの」



明らかに、こけた時に出来たものではない。



菜美はすぐに分かった。殴られたのだと。



―――一体誰に?



「風見さん、先生に話してくれないかな?」



「・・・」



理帆子は首を横に振った。





< 11 / 34 >

この作品をシェア

pagetop