光の射す方へ
風見理帆子(かざみりほこ)はブランコを漕ぎながら、空を見上げた。



「神様、あなたも残酷な人だね」



どうして私、生まれてきたんだろう?



どうして神様は人間なんか作ったんだろう?



理帆子はそんな考えを振り払うようにブランコのスピードをあげた。





今年小学4年生になった理帆子は、物心ついた時から既に両親から虐待を受けていた。






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