光の射す方へ
「私が・・・生まれてこなきゃ良かったってこと?」



「よく分かったわね。その通りよ」




理帆子の目から、ポロポロと涙がこぼれた。




一番恐れていた言葉。



一瞬のうちに頭の中は真っ白になっていた。



「出ていきなさい。野垂れ死にでもなんでもするといいわ」



順子は理帆子を裸足のまま追い出した。



いつか・・・



いつかこんな日が来るんじゃないかと思ってた。



私は、何のために生きてきたんだろう?



誰からも愛されず

誰にも必要とされず

誰にも助けられず

誰も助けられないまま・・・









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