幻想美術館
13番目のドアのノブに手をかけると、またもや白猫の声が聞こえた。

「そこには入らない方がいいですよ。危険な絵がありますから。」

「ピカソの『ゲルニカ』よりも?」

白猫は、考えるようなしぐさをしてから、うなずいた。

「それって本当のこと?」

すると白猫は、いささかムッとした表情をして言った。

「私の言う事が信じられないのなら、お入りになっても結構ですよ。」

「いえ…やめときます。」

どうやら、白猫は嘘はついてないようだ。

僕は白猫に一言礼を言うと、25番目の部屋へ向かった。

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