7年
毎日、毎日また同じメンバー、同じ時間のバス、電車

あのいい香りのするあの人にも会うことがなかった…

今日は主人を送りだして、2度寝をしてしまい、会社に行くのに時間がない


急がなきゃあ遅刻するよ〜

あわてて来たバスに乗り、一番後ろの席にすわる。この席だぁ〜いすき。だって、全員見渡せるし、眺めよすぎ〜


ドアが開き私の横にすわったのは、あのいい匂いの人

横目でチラチラ見ながら、靴、スーツとわたしの視線が移動していく…


顔がみれないよ…横だから…


もう一回挑戦してみよう


なんだか意地になり、ここまで見たのだから、次はやっぱり顔でしょう。


横をみた瞬間、彼と目が合ってしまった。


どこかで見たことのある瞳…


この瞳……


えっっ夢に出てきたあの瞳だ…


そう思ったとたん、身体がなぜか震えて、心臓の音が回りの人に聞こえるように

「どくんっ…どくんっ…」

「ドキドキ…ドキドキ」


彼と…恋におちる予感がした…



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