7年
「何もないよ……ただ………」



「ただ、何?ずっと気になってるから、言ってほしいの」




「つまらないことだけど、最近、亜紀の夢ばかり見るんだ……」



「夢……?」



「亜紀がいつも、俺の手を離して、サヨナラなんていうんだよ…」




「直樹、大丈夫だよ…私、サヨナラなんて言わないし、こうやってもう7年も直樹のそばにいるしね」



「何日も続けて同じ夢で、参ってしまう。怖いんだ……亜紀がいなくなるのが……」




私は、直樹を強く強く



抱きしめた……




大丈夫だよ……



直樹……




ずっとこのままだよ……



二人は激しくキスを繰り返し




そして二人は……




ひとつになった……










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