泣けないワタシ 〜最後のナミダ〜
アパートのドアを開けると、リビングのソファーに一人の男が寝転がってテレビを観ている。


男がワタシの帰宅に気づき、ゆっくりとした口調で話しかけてきた。


「面接、どうだった〜?」


他人の事より自分の心配しなよ…

ワタシは質問には答えずに質問した。


「寛之っ!あなた今日仕事は?」

「あ〜・・・・辞めた。」


ワタシの彼氏は派遣社員なのだかいつも長続きしない。不機嫌なワタシをさらに不機嫌にしてくれる、優しい彼氏だ。



「また、クビになったの?」 呆れ顔でワタシは聞いた。



「違うよっ!コッチから辞めてやったんだよ!」


つまらないウソをいつもつく・・・・・


ワタシはため息と一緒に言い放った・・・・

「私達・・・もう・・終わりにしましょう?」
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