《年下彼氏》
「誰なんだよ。あいつ」


私に近付いた心は、いきなり怒りだしたんだ。


「私、朝に倒れてしまったの…で、今まで保健室で寝てて、伊藤君が様子見に来て…」


すべてを話終わる前に心は私を抱き締めキスをした。

「心配したんだぞ!」


「ごめんね…」


「今から、俺の部屋来い。」


「もう、遅いじゃん…」


「友達の所に泊まるって、親に電話しとけ…」


そう言った心は私の手を握り、走り出した。


雨がバシャバシャ音を立ていて、持っている傘はあまり役に立っていない。


心のハイツに着いた時には二人してすっかりずぶ濡れ。


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