君はまるで太陽だ。
6月19日 昼休み 陽向
女の子はメール好きやなあ。
休み時間や学校帰ってからも、ちょくちょく送ってくる。
デコメや絵文字をいっぱい使って毎回賑やかだ。
ブルブルブル…
携帯が唸っている。
僕はズボンのポケットから携帯を取り出した。
勿論、藤田さんからだ。
『午後の体育って憂うつやわ~。』
たわいもないメールだが貰うと嬉しい。
でも、どう返事を打つべきか、いつも悩むねんなあ。
パンをほおばりながら携帯を睨む。
「浅井~、もしかして藤田さんからちゃうん?」
クラスの友人達が絡んできた。
「藤田さんからのメールってどんなん?見せろや。」
携帯を取られそうになり慌ててしまい込んだ。
「な、何でもないって。」
「ええやん、減るもんちゃうんやし、なあ?」
別の友人も頷いている。
「アホか!見せる訳無いやろ。」
僕はそう言うとパンをかぶりついた。