23時の情熱



―――玄さんからのメール。


携帯に飛びついた。




『 ゴメン
吉永が離してくれん。
明日電話する。おやすみ』








暗闇の中に浮かぶディスプレイの青白い光を、暫く見つめていた。




…………嘘つき。





画面を消して携帯を閉じると、部屋は再び闇に包まれた。




明日、どんな顔して玄さんに逢おう。



ため息が出る。





メールの返事は返さなかった。








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