23時の情熱
「頭ん中で俺の事呼んでたやろ」
微笑む彼はやっぱり悲しそうで。
「……俺あん時、飛び込んでっておまえの事守ってやりたかった。…あの後でもすぐ駆けつけて慰めてやりたかってん」
目頭がジン、と熱を持つ。
「そやけど……できんかった。
後悔したで。見てたのに何もしてやれん。………なんや無性に自分に腹立ったわ」
涙が一粒こぼれ落ちた。
泣いてしまうと何だか玄さんを責めてる様で嫌だったのに、やっぱり涙は止まらない。
玄さんがゆっくりと私を抱き寄せる。
「……ゴメンな。こないだも今日も。何もでけへんで」
そんなことないと首を振る私の顔を両手で包む様に、そっと優しくキスをする。
誰もいない暗くなった屋上で、私達は何度も何度もキスをした――――。
微笑む彼はやっぱり悲しそうで。
「……俺あん時、飛び込んでっておまえの事守ってやりたかった。…あの後でもすぐ駆けつけて慰めてやりたかってん」
目頭がジン、と熱を持つ。
「そやけど……できんかった。
後悔したで。見てたのに何もしてやれん。………なんや無性に自分に腹立ったわ」
涙が一粒こぼれ落ちた。
泣いてしまうと何だか玄さんを責めてる様で嫌だったのに、やっぱり涙は止まらない。
玄さんがゆっくりと私を抱き寄せる。
「……ゴメンな。こないだも今日も。何もでけへんで」
そんなことないと首を振る私の顔を両手で包む様に、そっと優しくキスをする。
誰もいない暗くなった屋上で、私達は何度も何度もキスをした――――。