【詩集】たとえば僕と。
〜電話〜
久しぶりに押した番号だった
前は自分の家より
かけていたこの番号
変だね、指が震えるよ
受話器をにぎりしめる手が
冷たくなったよ
あなたのお母さんに
妙な挨拶だった
お久しぶりです
コンニチハ
懐かしいですなんて
笑われたよ
ちょっと気付いて
戸惑っていたよ
やり直せたらどんなにいいか
例えば
この電話を
かけるところからでも
いい