僕はネックレス。
王達や救護班が来る少し前、
王子の部屋には一羽のハトが
王子“だったもの”のところへ
来ていた。
ハトは王子の首の付け根にとまり、
何かの様子を伺っている。
その後すぐに
救護班が王子の部屋に駆けつけた。
そして、
すぐさまオペの準備に取りかかる。
「すぐ止血しろ!」
医師の一人がゴム管を
首に巻き付けようとした時、
王子の上にいたハトが
首の傷口に顔を突っ込み
何かを引っ張った。
その瞬間、
王子の身体がビクンッ、と波打ち
ベッドが大きく揺れる。
その後すぐ様
右の拳が振り上がり、医師の下顎に
思い切りぶち当たった。
医師はそのまま床に突っ伏し、ピクピクと痙攣している。
「なんだ、これは!」
「そのハトをどうにかしろ!」
医師達は慌てふためき、
王子から少し退く。
そして、
その後の光景に唖然とした。