友達
おいしかった。


「今日、泊まってっていぃ?」
少し、気まずそうに言った。

「・・・うん」


その夜、シングルの小さなベッドに二人で寝た。
彼の腕は意外に太くて、寝心地がよかった。



それから、彼は毎日の様にウチにきた。
彼女の事は何も言ってこなかったから、私も聞かなかった。
っというか聞けなかった。
彼といるのが楽しくて、なによりも一人でいる寂しさが紛れたから。



ジージー、ジージー
「ケータイ!バイブ鳴ってるよ!でないの?」

「あっ・・・うん」
「彼女でしょ?でなよ。」

私はテレビを消し、ベランダにでた。


「ごめん。もぅ終わったよ」
「う〜ん。外気持ちいいから、もすこし外にいるぅ。タバコもってきて。」


現実を思い知らされた。
彼には彼女がいて、私は浮気あいて・・・一緒にいるだけでいい。って思ってたけど、欲張りになる自分がいた。
涙があふれた。
好きになっちゃダメだ。と自分に言い聞かせた。



彼は突然後ろから私を抱きしめた。
「ごめん。もぅでないから。
これからは残業とか言ってかかってこないようにするから。」

彼の腕を掴み、泣いてることがバレないように、
「いいよ。ちゃんと電話はでないとダメだよ。
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