今君に伝えたい事...


「…まず…着替えない?」



目の前の杉浦がポツリと言った。


「…そうだな」



我に返ると、自分と杉浦のメルヘンチックな姿に笑いが込み上げてきた。


「そんなに変かなぁ?メイド服」


「全然大丈夫」


ついつい笑いが止まらず、いつしか二人で笑い合っていた。






お互い教室を離れ、すぐ制服に着替えた。



杉浦がいる教室に戻ると彼女も制服姿になっていた。




「帰るぞ」


「…うんッ!!!」








まだ信じられなくて

でも嬉しくて

恥ずかしくて

手を繋ぐことも出来なかった



でも

この気持ちが

ずっと続くことを

俺は祈った
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