今君に伝えたい事...

「ちょっと来てみ?」

不思議そうに見つめる杉浦の額に手を当てた。


一瞬時間が止まったようだった


「…うん、熱はないな」

まだ彼女は不思議そうな顔をしていた。


パシッ!

「痛っ!!」

すると彼女は自分の額を押さえた。

俺がデコピンをしてやったのだ。


「大ちゃんヒドイ…」


「今日は早く風呂入って寝ろ」

俺はそれだけを告げてその場を後にすることにした。

「じゃあな」


「うん、ありがと!」


やっぱり笑った顔が一番だ。



どうしてあの時

彼女に触れる事が出来たのか

俺には分からなかったが

手のひらに残る感覚が

忘れられなかった
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