今君に伝えたい事...

「とりあえず…その辺りにトラック引いちゃおう」

そう言うと杉浦は足で短いラインを引き始めた。


「俺やってやるから、もうちょい体温めろよ」


「…ありがとう!!」


ライトに照らされた杉浦の顔がパッと笑顔になる。

「おう」


俺は簡単にラインを引いた。




「完成だな。用意はいいか?」

杉浦は黙って頷き、スタートラインに立った。


彼女の目が変わる。本当に真剣な目だ。



「位置について」

緊張した空気が流れる。


「よーい」



「スタート!」
< 80 / 112 >

この作品をシェア

pagetop