今君に伝えたい事...
「とりあえず…その辺りにトラック引いちゃおう」
そう言うと杉浦は足で短いラインを引き始めた。
「俺やってやるから、もうちょい体温めろよ」
「…ありがとう!!」
ライトに照らされた杉浦の顔がパッと笑顔になる。
「おう」
俺は簡単にラインを引いた。
「完成だな。用意はいいか?」
杉浦は黙って頷き、スタートラインに立った。
彼女の目が変わる。本当に真剣な目だ。
「位置について」
緊張した空気が流れる。
「よーい」
「スタート!」