今君に伝えたい事...
帰り道の事だった。
「大ちゃーん!!」
そう叫びながら俺達の元へ来たのは杉浦だった。
「どした?」
「陸上部もここの銭湯なの。それで…さっきのお礼!」
そう言って彼女が差し出したのがメロンパンだった。
「メロンパン嫌い??」
「ううん。好きだよ」
丁度腹も減ってたし俺は最高に嬉しかった。
「さっきのお礼って??」
隣りにいる将がずっと聞いてきていたが俺の耳には届かない。
「ありがとな」
「ううん!」
「ねぇねぇ杉浦ちゃん」
やっと俺の耳に将の声が聞こえてきた。
「夜、みんなで星見ない?今日の空かなり澄んでるし」
いいのか?監督にバレたりしたら最期のような…
「うん!じゃあもう一人女の子連れてくよ!!」
杉浦のこんな楽しそうな表情みたら俺の迷いなんて吹き飛んだ。
「大輔来るよな?」
「あぁ」
将に感謝せねば。