今君に伝えたい事...
「…長谷川君って奈々のこと気に入ったのかな??」
何も考えずに空を見ていた俺の隣りには、同じように空を見つめる杉浦がいた。
「さぁーな」
「奈々はね…照れ屋でシャイだけど、とってもいい子なんだよ」
「そーなんだ」
二人の間に沈黙が流れる。
前に二人で帰った雨の日のようだった。
「大ちゃんは奈々のことどう思う?」
「今日会ったばっかだからなぁ…まだ分かんねぇや」
「確かにそっか」
そう言って軽く彼女は笑う。
「前に彼女はいないって言ってたけど…大ちゃんは好きな人とかいないの?」