‘特別な,条件
紅い紙
 それはゆらゆらと降ってきたというより、降りてきた。多少なりの風が吹いてにもかかわらず、まっすぐに落ちてきた。天が落とした気まぐれか?誰かの心の紅い血か?落ちてきた怪しい意小さな紅い紙。拾ったその人物は…。
 「何だこれ?シャ○専用?痛っ!」
 拾ったその人物は二十歳の男子大学生。背丈はまぁー普通。中肉中背。ファッションも普通。トータルすると、すべてが5段階評価の3のような人物。そんな彼が紙を拾った瞬間、軽い電撃が体中に走り、世界が真っ白になった。そして響く…。
 (願え、願え、願え。)っと
 どこからともなく彼にははっきりその声が聞こえた。普通はこんなことがあれば人は、戸惑う。しかし、彼は白い世界を冷静に見渡していた。つけ加えておく。彼は漫画好きのSF好きだ!
 「どこだよここは?んっあそこになんか見えるぞ。」
 彼から見えたものは白い世界にポツンとある鉄格子の扉。
 「あの扉はどう見ても怪しい。俺の知っている限りのこのシチュエーションはここは死後の世界か精神世界のどちらかだ。するとあの扉はやはり怪しい。でも、どうして俺はここに?」
 彼は自分の右手に握られた小さなシャ○専用?紅い紙を見た。そして、右手を開こうとするが、開かない。20年間で右手がこんなに思い通りにならないのは、彼にとって初めての経験だった。それならばと、彼は左手で右手を開かせようとするが開かない。しかし、この現象が彼の中である確信を生んだ。
 「この状況は
 「ドラゴンボールの悟空のような身体能力を俺にくれぇー。スーパーサイヤ人TYPE4の悟空の能力でぇー!」
 つけ加えておく。彼は漫画好きのSF好きだ!
 「しゃーよくわかんないが、力が湧いてきたぁぞぉー。なんか確かめるもんないかなぁー。」
 彼は財布から500円玉を取り出した。
 「今からこれを四つ折にしてやる。いくぞぉ。」
 500円玉はあっという間に四つ折になってしまった。かくして、彼はすごい能力のもち主となってしまった。彼がどんな状況かというと、大学の授業を3限まで終えて、帰宅する途中の公園の中だ。彼は自宅通いの大学生で、大学は家から徒歩5分、寄り道すると15分のところにある。もちろん寄り道して帰宅すると時間はまちまちである
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