恋の行方
図書館
次の日の土曜日、私はお兄ちゃんの事で落ち込んでいて、昼近くまでベッドの中にいた。
気だるい身体をなんとか動かそうと寝返りをうつと、インターフォンの音が聞こえてきた。
お兄ちゃんはもうバイトに行っているはずだから、家には私だけ。
仕方なく這うようにベッドから起き上がり、玄関へとゆっくり向かう。
インターフォンを鳴らした人が、帰っているならいるで構わないと思って。
だけど玄関を開けるとその人物はいた。
しかも、今日は会わないと思っていた人。
来栖さんだった。