この先も、ずっと。

「山下さ~ん。診察室にどうぞ~。」

「あっ、はい。」

初めての産婦人科、やっぱり緊張する。

産婦人科の先生は、50歳くらいの優しそうな女の人で、私の顔を見て微笑んだ。
その瞬間、緊張が解かれた気がした。


少し話をして、検査も終わった。
今は、待合室で名前が呼ばれるのを待っているところ。

妊娠している可能性があるとはいえ、実感がない。

体調がずっと良くなかったのは、赤ちゃんがいるからなの?

私は、無意識に自分のお腹を触っていた。

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