この先も、ずっと。
自然と俯いてしまっていた私。

不思議に思った冬夜が私の顔を覗き込む。

「美紅?」



すぐに顔を上げられなかった。

「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね。」

無理矢理作った笑顔を冬夜に向け、リビングを後にした。


きっと冬夜は気づいてる。

私が、今無理に笑ってる事に。

ずっと結婚の約束を待っているという事に。



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