この先も、ずっと。
「綺麗…
この指輪、いつ?」

いつの間に指輪を用意していたのだろう。

今まで、全くそんな素振りなかったよね?

「実はさ、
結婚しぶってたの、この指輪の為でもあったんだ。」

「へっ?」

予想外な答えが返ってきたので、
思わず間抜けな返事をしてしまった。


「美紅と付き合って、
2年経ったぐらいから結婚は考えてた。」

「ただ、式を挙げる為のお金とかさ、
色々必要になってくるだろ?」

「だから、2年前に決めたんだよ。

挙式とか指輪を買うお金を貯めようって。」


「あと、
美紅と、将来増えるであろう家族を養っていける経済力・精神力を付けようって。」


「私、何も知らずに…

冬夜を困らせてばっかりで、ごめんなさいっ。」


私は、いつも冬夜を責めていたかもしれない。

冬夜のそんな決心も知らずに…。

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